部分矯正Purpose Orthognathics

部分矯正

部分矯正(LOT、MTM)

部分矯正とは?

部分矯正とは?

一部の歯にブラケット等の装置を装着し、部分的に歯を動かし並べる矯正法です。
お口の中の咬み合わせを考えるとき、ご自分の歯(天然歯)に勝る素材はありません。天然歯を極力残して利用する治療法にこだわることは、意味があることだと考えます。

  • 前歯の部分的なねじれを治したい場合。
  • 奥歯のブリッジの土台となる歯の傾きを治したい場合。
  • 歯がない部分にインプラントや入れ歯などではなく、ご自分の歯を動かしてきて咬みたい場合。
  • 通常は抜歯になる歯を残して、差し歯にしたい場合。

天然歯にこだわる理由

天然歯にこだわる理由

理想的な咬み合わせは、お口の中の全部の歯がご自分の歯(天然歯)で安定して咬み合うことです。
この天然歯には“歯根膜”という天然のセンサーが付いています。センサーがあると、食べ物を咬んだ時にとっても硬いものがあれば、あごの咬む力を弱めて歯やあごに無理な力がかかることを防いでくれるのです。
このセンサーの代替品はなく、もちろんインプラントや義歯にはこのセンサーはありません。

治療フロー

全顎矯正とは?

1初診カウンセリング
まず咬み合わせのどの部分が気になっているかを確認させていただきます。その上で今のお口の状況を、口腔内写真を用いてご説明しながら、大まかな治療方針や費用等についてご相談させていただきます。この“矯正相談”のみであれば無料となっております。
またこの際に、気になっていることがございましたらお気軽にご相談ください。

精密検査・資料採得

2精密検査・資料採得
部分矯正では全顎矯正と違い、通常は全ての歯の位置や傾きや骨の形を変えることはありません。そのため、精密検査はほとんどの場合必要ありません。ただし、矯正部位が複数・広範囲に渡って全顎的な考慮が必要な場合は、精密検査・資料採得を行うことがあります。

矯正前の前処置

3矯正前の前処置
むし歯など治療が必要な歯がある場合は、矯正治療を始める前に処置を完了します。また、お口の中のクリーニングを行い、矯正中はご自宅でのセルフケアも大切ですので、ブラッシング指導も行っていきます。

動的矯正開始及び終了

4動的矯正開始及び終了
どの部位をどんな目的でどの方法で矯正するかにより、費用・治療期間は変わります。十分なコンサルテーションを行わせていただいて、無理のない治療方針を立てさせていただきます。

矯正治療の精度を上げ、治療期間の短縮にもつながる
“矯正用インプラント”

矯正用インプラント

“矯正用インプラント”は、TAD(テンポラリーアンカレッジデバイス)とも呼ばれる、歯を動かす際に一時的にお口の中に入れるインプラントです。最近は幅広く使用されることが多くなった装置で、固定源を強化することにより短い期間に正確に歯を動かすことができるようになりました。全顎矯正・部分矯正のどちらにも必要に応じて使用します。矯正終了時に外しますが、入れていた場所の歯肉はきれいに元通りに戻ります。

“口腔習癖”とは?

奥歯のアップライト

奥歯のアップライト
“アップライト”とは、傾いてしまった歯を正しい位置に戻す治療法です。
歯を失って長い期間そのままの状態にしてしまうと、隣の歯が傾いてきてしまいます。そのままでは、セルフケアが行いにくくなり、むし歯や歯周病のリスクも増えます。
また、インプラントやブリッジや義歯などの治療も十分に行えません。
そのため、“アップライト”が必要になってきます。

圧下

圧下
歯を失って長い期間そのままの状態にしてしまうと、咬み合わせの歯が歯並びから飛び出してきてしまう“挺出”という状態になります。
この歯を元の正しい位置に押し戻す処置を“圧下”といいます。“歯科用インプラント”を使用することにより、短期間に確実に行うことができます。

前歯のスキマを閉じること

前歯のスキマを閉じること
左右の一番前の歯の間のスキマが気になる場合に、両方の歯を動かしてスキマを閉じます。
スキマの位置を移動させる処置なので、隣の後ろの歯に詰め物をする必要がある場合があります。比較的短期間で行える処置です。

前歯のねじれを揃えること

前歯のねじれを揃えること
咬み合わせに問題が無い前歯の1~2本の小さなねじれは、部分矯正で揃えることができる場合があります。
ストリッピングという方法で歯の間にわずかに“やすり”をかけてから歯を動かします。

エクストリュージョン(矯正的挺出)

エクストリュージョン(矯正的挺出)
歯肉の下に及ぶ大きなむし歯や破折がある歯根は、通常は抜歯します。
しかし、歯根を骨の中からゆっくり引き上げることによって、歯根を抜かずに差し歯にして咬み合わせに参加させることが可能です。

部分矯正はこれらの方法を単独、もしくは組み合わせて行います。
治療計画は患者さまと相談の上で決定します。